ピラミッド型なんかじゃない。 [たとえ話]
おサルさんたちの世界も、厳しい競争が基本です……と
いったナレーションを聞きながら
(なるほどなあ……)
と思いつつニュース映像に見入っていた小学生のわたし。
ところが、野生のニホンザルの群れには、ボスを頂点にし
たピラミッド型の社会などは実は観察されない(!)という
ことが後に明らかになります。
サル山で見られるピラミッド型社会というのは、人工的な
環境に閉じ込められたときにだけニホンザルが見せる行
動のスタイルらしいのです。
野生の群れでは、ボスザルはいても必ずしもリーダー的に
ふるまわないし、彼らの日常の行動からも典型的なピラミ
ッド社会型の序列などはうかがえない。
すると、サル山にニホンザルを閉じ込めて観察している人
間というのは、いったい何をしていることになるのでしょう?
それは、人間が初めから
「自分たちの見たいもの」
を動物社会に勝手に投影して
(動物だってそうなんだから)
と自分たちに言い聞かせている……ということになるでしょう。
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